「世界遺産」ナスカ地上絵リマから約445Km、標高約620mにあるイカ県ナスカ市は、世界でも類を見ない神秘的な平原が広がる。乾燥した大地、動物や幾何学模様などさまざまな絵が浮かぶ。上空から見ないと全貌をつかめない巨大な絵は、誰が何のために描いたのか、未だ多くの謎に包まれたナスカ地上絵だ。1994年ユネスコの世界文化遺産に登録された。 |
カワチ遺跡
ナスカ川近くの高台で発見されたナスカ時代の祭祀の中心として約2000年前に興隆し、6世紀前後に衰亡したと考えられている。日干しレンガで築かれた高さ20m余りのピラミッドや神殿など4つの大きな区画からなるといが、その全容は明らかになっていない。カワチ遺跡はナスカから未舗装道を行かなければならない。ピラミッドを外側から眺めることしかできない。
パレドネス遺跡と水路
パレドネス遺跡はナスカから約10分のところにある、日干しレンガで造られたインカ時代の遺跡です。クスコへ向かうチャスキー(飛脚)の宿だったといわれているが、多くは地震によって倒壊してしまった。この先にコットン畑の中を行くと、渦巻き状の道の下に水の取り入れ口がある水路(プキオ)が現れる。ほとんど雨の降らないカラカラのナスカのパンパに、きれいな水が流れている。これらは、プレ・インカ文化の時代に造られたもので、はるか30Kmも離れたアンデスの山々から、地下に造った水路を通してナスカまで水を運んでいるという。地下に出るとすぐに蒸発してしまうため、取り入れ口は地表から数メートル下がったところに造られた。渦巻きの道は水を汲みに下りて行くためのものです。今でも農業に欠かせない大切な水源となっています。